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近況報告するほどたいした近況はない

 

 

ただただ眠くて、

日々は穏やかで、

やらなければならないことには手をつけられなくて、

 

人に飲みに誘われると嬉しくて、

好きなバンドのライブが目前に迫っていると嬉しくて、

高校生の頃に読んだ世界一好きな小説を今更買って読み直している。

 

部屋の中は相変わらず散乱していて、

誰それがくれたものであったり、解散したバンドの音源だったり、

ドキドキしながら見つめていたフライヤーだったり、

そういうものばかり。

いつだって思い出に囲まれて生きている。

 

それが別段悪いこととも思わない。

 

ただ日々は穏やかで、

最終的にはなにかがどうにかなってどうにか落ち着くのは目に見えていて、

せかせかと急ぎ足で歩く同級生のことはやはり理解できなくて、

かといってそれとは別方向を歩くわけでもなく、

私は私が決めた私の速度で同じ道の上を少し遅れて進むのだろう。

 

それは私が道の上を外れる度胸もなければ、

周囲と同じ速度で道を行ける足も持っていないことの証明でもある。

 

でも、最終的にどこかに落ち着くのなら、

もしくはどんなに努力を重ねてもどこにも落ち着けないのなら、

その程度でいい気もしている。

 

ヘッドホンを着けて好きな音楽でも聴きながら、適当に歩けばよい。