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2014/7/20 My BACTERIA HEAT IsLAND結成記念単独凱旋行脚 「ISLAND TOUR」 @仙台 enn 2nd

 

始動ワンマンツアーファイナル、

点々の誕生日、点々、大祐さん、哲弥さんの地元である仙台。

そんな諸々にふさわしいライブだったと思います。

 

1 取り除けない

2 飼い主が呼んでるぜ

3 my head bursting open call a doctor

4 プレデター

5 I HATE SUNDAY

6 殺して山に埋めたい 

7割れた窓

8 1本のマッチ

9 無題

10 21世紀少年

11 un titled

12 オカルト (仮)

13 薄明光線

EN

vocal less

プレデター

殺して山に埋めたい

 

いつも通りの幕開け...と思いきや、幕が開いたら流れ出したのはいつものSEではなく、「むかしむかしあるところに」と、アナウンスで淡々と語られるマイバク流桃太郎伝説

人が人に語り継いでいった、桃太郎、そして細菌島のお話。

語り部が終わるといつものSEが流れ、いつものように、ステージに横たわった塊が生命を吹き込まれたように少しずつ動き出す。

 

いつも通り、一曲目は殺して山に......ではなく、取り除けない。

点々が叫んでたことは忘れてしまったけど、「ここにいる全員にとって取り除けない今日にしてやる」とかそんなことを力強く叫んでいました。

この日の演奏はいつも以上に殺気立っていて、オープニングで語られたものを踏まえたうえでこのバンドと対峙すると、どんなにライブが楽しいといっても、その根源にある、どうしようもなく救われない気持ちとか、人間がただただ生きることに付随する哀しさとか、その類の、普段は目を背けて生きている・目を背けなければとても生きていられないようなものをまざまざと見せつけられてる気分に陥り、それなのにあまりにも格好良くて、息が詰まるようでした。

この日の一曲目を取り除けないにしたのはどうしてだったんでしょうね。

 

二曲目は初披露曲。

ただ初披露とはいえ、既にしっかり出来上がってちゃんとしていて、この日のためにつくりこんできたんだなあということが伺えました。

てんてんらしい、つまんない人達を皮肉る曲です。

曲の感じは、ハンドクラップもある、拳ノリの王道ロックチューン。硬派さもあって私はとっっても好きです!!

 

my head~プレデター~I HATE SUNDAYは一気に畳み掛け。

このあたりはもう手慣れたもので、空気をつくっていく。

この日のプレデターは一回目から、一回だけでしたがWODがありました。

これからプレデターはアンコールじゃなくてもWOD定番曲って感じになっていくのかなあ

そして私が大っ好きなI HATE SUNDAYはこの日もとっても良かったですが、大阪名古屋東京と比べて、更に、最後のサビが切なくて眩しくてきらきらしていました。

手を横に大きく振りながら、振らせながら、「ずっと夢見てたから 戻れなくてもいいのさ」と歌う点々の笑顔には迷いがないように見えて。

この曲は本当に、これからどこにでもいける無鉄砲な若い人には絶対歌えない曲で、いろいろなことを経て、沢山のものを失った人にしか歌えない曲だなあ、なんてことを。

ここまで畳み掛けてつくりあげた空気感を、ここにきて持ってきた殺して山に埋めたいで爆発させたので、あーこんな持ってき方もあるんだなー、とドキドキしたのをとても覚えています。

一つの定型にとらわれずに多面的な見せ方や、空気の操縦をこなせるバンドってやっぱり魅力的。どう来るのかわからないといい意味でドキドキする笑。

 

 

「今、世界中でいろんなことが起こってて、他人事じゃなくていろんなことがすぐ目の前に来てるような時代で、こうしてライブハウスに来て生で演奏を聴けることって本当に幸せなことだと思ってて、もしかしたらそういうことがそのうち出来なくなるんじゃないかって思ってて。

だからこそ、明日がどうなるかわからないからこそ、こういう、今のこの時間をすごく大切にしてほしい!って、気持ちでつくった曲をやります。割れた窓。」

すっごくすっごくすっごくよかった。

割れた窓は、この日が一番良かったです。真っ黒な壁に映える真っ青な照明。

静かで閉じた空気の中で、顔を歪めて歌い上げる点々。

 

その歌モノ流れをそのままに入った、1本のマッチもこの日が一番でした。

割れた窓も一本のマッチも、ダイさんのギターがお洒落で綺麗だからこそ映えるのだろうなあと。ダイさんのギターは、メタルを弾く人なのに、メタルというよりはむしろブルースみたいなフレーズ感と音色で、魅力的だけど不思議なギタリストだなあと常々。

1本のマッチは本当にいい曲...というか、単に私が好きです。マイバクで一番好きな曲かもしれません。

「悪い奴に騙され続ける君のその心は誰よりも純粋」

最後のサビで、ブレイクが入るときに、好き勝手ゆらゆら動いているメンバーの動きが、その瞬間だけガツンと、ぴったり一致するのが格好良い。

視覚面でも音を表現してくれるバンドって本当好きだなあ。最高だなあ。

 

無題はもう、こんなこと言うと元も子もないけれど、何も言うことないです。

 

ペットボトルに入った白く半透明に濁った液体を飲む点々。

「今日気付いた奴いたかもしんないけど、声ガラッガラでさ、これ、本当に声出ないときにしか飲まないことにしてるんだよね。のど飴を溶かしたやつなんだけど、飲むと絶対腹下すから」

「でも、俺の声がガラガラでも関係ねーよな!!!お前らがその分歌ってくれるんだから関係ねーよな!!!歌ってくれるよな!!!!!」

という強引な煽りからw、21世紀少年

本当に強引すぎるというか、冷静に考えれば、いやいや関係あるだろwwwwwwwってつっこまざるをえないような場面と台詞なのに、点々が言うとちゃんと煽り文句として成立してしまうから本当に不思議。これは紛れもなく点々の才能ですね...笑。

そんな無茶苦茶な俺様論理を成立させてしまう点々が大好きです。

そしてこの日もやっぱり当然、21世紀少年は格好良くって格好良くって。

 

ちょっとこの後の本編はいろいろあって記憶が完全に吹っ飛びました...笑。

 

ラストの薄明光線が終わった後、「むかしむかし」と語られ始めたのは、開演時とは全く別角度から見た桃太郎伝説で、溜息が出ました。とても印象深く残っています。

まあ、簡単なメモは取ってあるので内容が気になる方は直接私に聞いてください。

 

語り部が終わって、エンディングテーマのように流れ出したSEが良かった。

いつも登場シーンで使っているSEがオープニングで、ここで流されたSEがまさにエンディングといった雰囲気で。

ついさっきまで目の前で行われていたライブすら、まるで全てその物語の一部であるかのようにすら錯覚するくらいに、振り返ってみるとよく出来た構成で、それはきっとヴィジュアル系でしかできないことで、点々がやりたかったのはこれだったんだなあ、と、マイバク発表時に呟いていたツイートの文言がすとんと腑に落ちました。

 

 

アンコール

メンバーそれぞれがこのツアーの感想だったり、思ったことだったりを口にしていました。もう記憶が曖昧で、誰が何言ったのかも正直覚えてないんですけど笑、とにかく大変なツアーで、トラブルも沢山あって、でもバンドとして成長できたツアーだった、と。最初をワンマンツアーにしてよかった、と。

ダイさんが、「もう何度もこんなバンドやめてやる!!って思うようなことがあったけど、本当に今このライブの瞬間が楽しくて、この瞬間のためにやってるんだなあと思います。ありがとう」という旨のことを言ったときに、点々が、「いやでもそれは本当。まじそれ」って半分笑いながら半分真顔で合いの手を入れてました。

 

「大阪は初日だからちょっと固くなっちゃって、でも最後にはいい感じに柔らかくできて、次の日の名古屋はもっと楽しくやろうって思ったらもっと楽しくなって、東京がピークって感じで......

だから、仙台ももっともっと、東京を超えるくらいいいライブにしたいんだよ!!!地元!!!今日俺誕生日だぞ!!!!!仙台もっとやれるだろ!!!!!」

なんて、正直すぎる言葉からまた強引な煽りに持ってかれたのは笑ったけど、

「つーか今日死にに来たんだよね?殺されに来たんだよね?怪我くらいどうってことないよな??五体満足で帰れると思うなよ!!!!!!」

「危ないノリで演奏止めてみろってまじで!!止めれるもんなら止めて見ろ!!!」

なんて煽られたら、のらずにはいられないんだよなあこれが。

 

この後もまた記憶がすっかりぶっ飛んでないんですけど、もうとにかく鮮やかで、眩しくて、格好良くて、楽しすぎて思考回路が吹っ飛んでいってしまったからです。

 

バースデイソングをフロアに大きな声で歌わせた点々は見るからに上機嫌で、歯を見せて楽しそうに笑う顔を見ながら、来年も再来年も、その次もずっとこうして、ライブハウスのフロアで点々にバースデイソングを歌いたいなあ、なんて。

ずっとなんて叶わないことを知っているからこそ、ずっとずっと格好良いてんてんを見続けていたいなあって思いました。

やっぱり唯一のロックスターです。

 

てんてん大好き。